DISEASE

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むくみ(浮腫)

こんな症状はありませんか?

日常生活の中で、体の重さや違和感を感じることはありませんか。むくみは体調の変化を知らせる大切なサインです。以下の症状がないかチェックしてみましょう。

  • 夕方になると靴がきつく感じ、足に重だるさや疲れがある
  • 靴下のゴムの跡が足首に深く残り、なかなか消えない
  • 朝起きた時に顔や目元が腫れぼったく、メイクのノリが悪い
  • 足のすねや甲を指で押すと、へこんだまま元に戻らない
  • 指輪が抜けにくくなったり、手が握りづらかったりする
  • 短期間で急激に体重が増え、体が重く感じる
  • 夜間に何度もトイレに起き、日中の尿量が減った
  • 長時間座りっぱなしの後に、ふくらはぎがパンパンに張る
  • 片方の足だけが急に太くなり、痛みを伴う
  • お酒を飲んだ翌朝、顔の腫れがなかなか引かない

この症状が考えられる主な原因

むくみは、血管の外にある細胞の間に余分な水分が溜まった状態です。体内の水分バランスを保つ仕組みが崩れることで起こります。主な原因は以下の通りです。

  • ふくらはぎの筋力低下と重力の影響:足の血液を心臓へ戻すポンプの役割をするふくらはぎの筋力が弱まると、血液が足に滞り、水分が血管の外へ漏れ出しやすくなります。
  • 塩分の摂りすぎによる水分の溜め込み:体内の塩分濃度を一定に保とうとする働きにより、塩分を摂りすぎると体はそれを薄めるために水分を過剰に蓄えてしまいます。
  • アルコール摂取による血管の広がり:お酒を飲むと一時的に血管が広がって水分が外へ漏れやすくなるほか、抗利尿ホルモンの影響で翌朝の顔の腫れなどを招きます。
  • タンパク質不足による調節機能の低下:血液中のタンパク質(アルブミン)が不足すると、水分を血管内に引き留めておく力が弱まり、血管の外へ水分が溢れ出してしまいます。
  • 血液循環の滞りと体の冷え:体が冷えて血流が悪くなると、細胞の周りの水分を回収するスピードが落ち、特に心臓から遠い手足の末端にむくみが現れやすくなります。
  • お薬による影響と副作用:血圧を下げる薬や痛み止め、一部の漢方薬などの影響で、体内の水分や塩分の調節バランスが崩れ、副作用としてむくみが出ることがあります。

むくみは単なる疲れだけでなく、体の中の循環システムに何らかの滞りが生じていることを教えてくれています。

症状に関連する疾患

むくみが続く場合や全身に強く出る場合は、内臓の病気が隠れている可能性があります。

循環器・呼吸器系の疾患

心臓や肺の機能低下により、血液の循環が滞ることで起こるむくみです。

  • 心筋梗塞(しんきんこうそく):心臓のポンプ機能が低下することで全身の血液循環が悪くなり、戻りきれない血液の水分が足や全身に溜まって強いむくみが生じます。
  • 不整脈(ふせいみゃく):心臓が脈打つリズムが乱れることで血液を効率よく送り出せなくなり、血流の滞りによって水分が血管から漏れ出しやすくなります。
  • 高血圧(こうけつあつ):血管や心臓への負担が長期間続くことで、心臓のポンプ機能や腎臓の排泄機能が徐々に低下し、余分な水分を排出できずにむくみが現れます。
  • COPD(慢性閉塞性肺疾患):肺の機能が落ちると肺の血管の圧力が上がり、心臓の右側に過度な負担がかかるため、全身の血液が戻りにくくなって足がパンパンにむくみます。
  • 肺高血圧症(はいこうけつあつしょう):肺へ血液を送る血管の圧力が異常に高くなる病気で、血液を送り出す右心室が疲弊し、全身の血液が滞留することで顔や足が大きくむくみます。

代謝・臓器・栄養に関連する疾患

血液中の成分バランス(タンパク質など)や代謝の異常によって起こるむくみです。

  • 肝硬変:肝臓が悪くなって「アルブミン(血管内に水分を留めるタンパク質)」が作れなくなると、血管から水分が漏れ出し、足のむくみや腹水(お腹に水が溜まる)が起こります。
  • 糖尿病(とうにょうびょう):高血糖により腎臓の血管がダメージを受けると、大切なタンパク質が尿に漏れ出し、血管内の水分を保持する力が弱まって頑固なむくみを招きます。
  • 低栄養(タンパク質不足):極端なダイエットや高齢者の低栄養状態でも、アルブミン不足により全身がむくみます。
  • 甲状腺疾患(こうじょうせんしっかん):代謝を司るホルモンが不足すると、皮膚の下に水分を蓄えやすい物質が溜まり、指で押しても跡が残らないような独特なむくみが現れます。

血管(静脈)の局所的な疾患

足の血管そのものに問題が生じて起こる、主に下肢のむくみです。

  • 深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群):足の深いところにある静脈に血の塊(血栓)ができる病気です。片足の強いむくみと痛みが出ます。血栓が飛んで肺の血管に詰まると「肺塞栓症」という致命的な状態になります。
  • 下肢静脈瘤:血管の弁が壊れて血液が足に溜まってしまう病気です。むくみだけでなく、血管が浮き出たり、足が重だるくなったりします。

生活習慣・外部要因・その他

生活環境や薬剤、体質などに関連するむくみです。

  • 肥満症・メタボリックシンドローム:過剰な脂肪による圧迫や運動不足、塩分の多い食事などが重なることで、慢性的に足の血液循環が悪くなり、むくみやすくなります。
  • 薬剤性浮腫:一部の血圧を下げる薬(カルシウム拮抗薬)や、痛み止めの飲み薬(ロキソニン等のNSAIDs)、ステロイド薬などの副作用でむくみが出ることがあります。
  • 特発性浮腫:検査で異常がないのに、月経周期や立ち仕事の疲れなどで周期的にむくむ状態です。(女性に多い)

併せて見られる関連症状

むくみに加え、以下のような症状が同時に現れている場合は、心臓、腎臓、肺などの重要な臓器がサインを発している可能性があります。

  • 階段や坂道での息切れ:心臓や肺の機能が低下して全身が酸素不足になっており、同時に体内に水分が溜まっている可能性が高いサインです。
  • 短期間での急激な体重増加:食事量に関わらず数日で数キロ増えるのは、体内に余分な水分が大量に蓄積している証拠で、心不全や腎不全の前兆でもあります。
  • 尿の量の減少や回数の変化:腎臓へ流れる血液が減ったり、腎臓自体のフィルター機能が衰えたりすることで、水分を尿として適切に排出できなくなっています。
  • 全身の強いだるさや疲れやすさ:血液の循環が悪いために細胞に栄養が行き渡らず、老廃物も溜まってしまうことで、休んでも抜けない倦怠感を伴います。
  • 夜間に横になると出る咳:横になると足の水分が肺の周りに移動して呼吸を圧迫するため、寝ようとすると咳き込んだり、息苦しくて座りたくなったりします。
  • 動悸や胸の圧迫感:機能が低下した心臓が無理に血液を巡らせようと速く動くため、安静にしていても心臓のドキドキや胸の苦しさを感じることがあります。
  • 片方の足だけの赤みや痛み:両足ではなく片方だけが急激にむくみ、赤紫色の変色や痛みを伴う場合は、血管が詰まっている恐れがあり、早急な処置が必要です。

これらの症状が一つでも当てはまる場合は、自己判断で放置せず、専門的な検査を受けることが大切です。

むくみは体の重要なサインです。早めにご相談ください

むくみは心臓や腎臓、肺など大切な臓器からのサインかもしれません。「ただの疲れ」と放置せず、原因を突き止めることが将来の健康を守る鍵となります。当院では丁寧な診察と適切な検査を行い、皆様の不安に寄り添った治療を提案いたします。気になる症状があれば、どうぞお早めに当院へご相談ください。